●全鉄道事業者を平易な英語で紹介
ポーランドにおける鉄道事業者の全てを、社名のABC順に紹介した本。
ポーランド語・英語が同ボリュームで併記されており、また英語の文章はきわめて平易に書かれていますので、高校生レベルの英語力で十分に読解可能です(流石に鉄道用語だけは高校生レベルではないですが)。
●オープンアクセスによる新規事業者を含め、数々の鉄道事業者を漏れなく取り上げる
ポーランドで鉄道事業者というとまずはPKP(Polskie Koleje Państwowe – 直訳するとポーランド鉄道公社ですが、ガイドブックなどではポーランド国鉄と書かれることが多いようです)が思い浮かびますが、その他にKM(Kolej Masowiecki)やKD(Koleje Dolnośląskie)など、地方ごとのローカル列車を担当する事業者も漏れなく掲載されています(ちなみにKMはワルシャワ周辺、KDはブロツワフ周辺を運行しています)。
しかし本書では、そういった旅客鉄道事業者をはるかにしのぐ数の貨物鉄道事業者が掲載されています。
PKPの部門であるPKP Cargoも大手事業者として君臨しているものの、それ以外の事業者も数々存在しています。それらは殆どがここ20年ほどの間に営業を開始したものと書かれており、オープンアクセス政策の結果が貨物部門ではより顕著に出ていることが実感できます。
なお、都市交通(地下鉄・市電など)のみを運行する事業者は、本書では取り上げられていませんので念のため。
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