【ご案内】コミックマーケット102(2023夏)同人誌頒布いたします

かねてより執筆を進めておりました同人誌が完成しました! コミックマーケット102にて頒布予定です。

【新刊】『総説 東京BRT』
東京都の湾岸エリアを走るバス路線である「東京BRT」を紹介いたします。運行開始からまだ3年、さほど大規模な路線網がある訳でもないにもかかわらず、88ページのボリュームとなりました。

東京BRTの歴史および、現況編として路線・ダイヤ・車両・車庫などを扱うほか、今後の運行拡充予定なども解説します。
「東京BRTで『歴史』?」と感じる方もおられると思いますが、東京BRTの直接の原型となる構想は10年以上前からあり、幾度も修正を加えながら開業に向かってきた経緯があります。構想から実現へ至るまでの計画の変化も逐一解説しています。また東京BRTの沿線、とくに晴海を中心にした公共交通発達史についても戦前から繙きます(東京BRTとは直接は関係ない内容でもありますが、未成線構想が面白いので載せてしまいました)。
東京BRTについては、「これは本当に”Bus Raipd Transit”なのか? 自称BRTでは?」という意見がついて回りますが、これについても最終章で議論を試みています。
88ページに多数の図表・写真を配し、テキストを読みこんでもよし、ビジュアルに楽しんでもよし、になったものと自負しています。
2023年現在では、東京BRTについて網羅的に紹介した唯一の書です。是非お求め下さい。B5版本文88ページ、オールカラーです。

・日時:2023年8月13日(日)10:30〜16:00
・場所:コミックマーケット102会場 東京ビッグサイト東棟 「R」ブロック03b サークル「トラムのひびき」ブース
コミックマーケット会場へ入るためにはチケットが必要です。チケットについてはコミックマーケット公式サイトにてご確認下さい
弊ブースから通路を挟んだ向かい側は成人向けコンテンツが頒布されているエリアです。未成年の方やお子様連れの方はご注意下さい。
・頒価:一冊につき2000円(予定)。お支払い方法は日本円の現金のみです。
もし残部(売れ残り)が出た場合は、メロンブックスにて委託販売を行う予定です。ただし、残部が出なかった場合、メロンブックスから委託を断られた場合などは、委託販売を行えませんので、予めご了承下さい。また委託販売が行える場合でも、メロンブックス側への手数料が必要なため、頒価は会場より高くなりますのでご了承下さい。

既刊『メルボルン市電大全』『森の小さな路面電車 ドイツ・ベルリン ヴォルタースドルフ電気軌道』『ウッヂの市電とインターアーバン』についても、少数ですが残部がありますので頒布いたします。頒価は以下の通りです。
・『メルボルン市電大全』:一冊2000円(残部僅少)
・『森の小さな路面電車 ドイツ・ベルリン ヴォルタースドルフ電気軌道』:一冊1000円
・『ウッヂの市電とインターアーバン』:一冊1000円
あわせて、今回新たに作成したペーパー『ウッヂの市電とインターアーバン「その後」』も頒布いたします。『ウッヂの市電とインターアーバン』刊行から5年が経過していますので、5年間の路線や車両の動きを簡単に解説しました。A4版1枚(両面印刷)です。インクジェット印刷ですので水濡れしないようご注意下さい。『ウッヂの市電とインターアーバン』をお買い上げ頂いた方(過去にお買い上げの方も含みます)には無料で頒布します。それ以外の方には100円で販売いたします。

目次

歴史編では、東京BRTの構想が出る以前、どのような交通網整備の構想があったのかも解説します。

東京BRTの原型となった、中央区によるLRT計画についても掲載しています。

路線については、現況に至るまでの変遷を図解します。

もちろん車両紹介もあります。小世帯の割にはバラエティがあります。

将来編では、今後の運行拡充で計画されていることや、計画されていたけど実現できなさそうなことなど、現時点で明らかな情報をもとに考察します。

【旅行記】富山地鉄10020形さよならイベントレポート 午後編

午前編から続きます

午後は再び電鉄富山から西魚津に向けてのスタートです。
10020型はいったん稲荷町車両基地に引き上げたようですが、稲荷町から電鉄富山への入線時は「普通 電鉄桜井」の方向板を取り付けており、わずか1駅間の走行にもかかわらず隙のないファンサービスには驚かされました。

「普通 電鉄桜井」の方向板を掲げて電鉄富山に進入する10020形。

途中の寺田では若干停車時間があり、ここでもまた方向板を付け替えて撮影できました。特に「修学旅行」の方向板は初めて見るもので、羽根の生えたデザインが格好良いです。

「修学旅行」の方向板を掲げた10020形。

寺田と言えば渋い佇まいのホーム待合室(現在は倉庫として使用)やベンチも特徴で、そちらと10020形を取り合わせても撮影してみました。

寺田駅ホームのベンチと10020形。

またここでは2本の定期列車と離合しましたが、2本目は14720形で似た顔同士の並びとなりました(しかし私はポジション取りに失敗して撮影できず残念)。
寺田発車後の車内では、「いい湯だな」などの車内メロディや、正月用車内BGM用と思しき「春の海」など、車掌さんの計らいによりいくつも放送されました。先ほどの「赤とんぼ」などと合わせ、鉄道唱歌以外にもこんなにあったのかと驚きです。
中滑川では行き違い待ちの間にまたもや方向板を取り換えての撮影が可能で、構内踏切を利用して真っ正面からの撮影もできました。

停車中に構内踏切から10020形の前面を撮影。

前の写真の反対側では、電鉄魚津行の方向板を掲げたシーンも。現在は電鉄魚津での折り返し列車は設定が無い。

中滑川を発車するとほどなく西魚津到着です。到着後は早月加積まで往復の実質フォトランですが、西魚津での折り返し停車時間があまり長くないので駅からさほど遠くない線路沿いの路上での撮影としました。
やってきた10020形は「試運転」の方向板を掲げており、スピード感のある書体が特徴的なデザインです。今回は広角で撮影しましたが曇り空であまり絵にならずイマイチ。望遠で車両主体の方が良かったかもしれません。

西魚津からのフォトランで走ってきた10020形。広角で撮ってみたものの曇り空であまり絵にならず。

早月加積からの戻りは沿線でなく駅構内で迎えることにしました。西魚津駅は駅舎もホームも古めかしい風情が今に残っており、それを生かして撮影しようという算段です。
まずは一本前の定期列車を構内踏切で撮影します。

富山地鉄の駅の中でもひときわ渋い西魚津。構内踏切と10030形(定期列車)を絡めて。

続いて10020形がやってきました。古参のはずの同車ですが、渋い風情の駅にやってきた雷鳥色の電車はひときわ明るく新しい印象に見えます。10020形が若手だった頃は多くの駅や沿線風景がこんな彩度の低い色合いだったはずで、そんな中にやって来る新性能電車というのは、この光景のような鮮烈な印象を人々に与えるものだったのかもしれません。

古参のはずの10020形が、西魚津駅の渋い光景の中では新車のように見える。

西魚津で折り返した10020形は上市を経て越中荏原に向かい、折り返して2駅だけ宇奈月方面へ走行して越中舟橋へ、また折り返して稲荷町へ最後の走行へというスケジュールです。
車内では車掌さんのアイディアで突発ジャンケン大会が催され、勝ち残った参加者には乗務員用の行路表がプレゼントされました。乗務員の裁量でその場でイベントができてしまう柔軟さは、地方私鉄の少人数イベントならではの楽しさです。
スイッチバックの上市で短時間停車しましたので下車し、後続の定期列車で越中舟橋で下車します(イベント列車は越中舟橋通過の予定でしたので)。
ここから10分ほど歩いた陸橋上から、10020形を俯瞰気味に狙おうとの考えです。
しばらくすると10020形がやって来ました。ちょっと暗くなってきたところですが、田園風景の中を走る姿を無事収められました。

田園風景の中を走る10020形。

撮影後は越中舟橋から稲荷町へ最後の乗車をしますが、その前に越中舟橋での停車時間でもまた方向板を何度か取り換えての撮影大会となりました。

立山線普通列車の方向板を掲げる。簡素なデザインが地鉄ではかえって新鮮。

越中舟橋から稲荷町へは、沿線撮影組の参加者も多く乗車したようで、多くの席が埋まりました。車内では「最後の鉄道唱歌です」ということで再びチャイムが流されます。最後に運転士・スタッフ・そして10020形に盛大な拍手を!ということで皆の拍手が沸いて稲荷町に到着となりました。

多くのファンに見送られながら車両基地へ入庫してゆく10020形。

到着後は車両基地内に移動しての夜間撮影会ですが、18時ごろまで入出庫があるので撮影開始はしばらくお待ちを……とのことでした。その間にスタッフの方からアナウンスがあり、「10020形は今日がラストランの予定でしたが、10030形の不具合に伴い翌朝の上滝線に1往復だけ充当します」とのこと。ラストランイベントなのに今日はラストランにならなかったということで、しきりに恐縮されていましたが、個人的には一日であれ10020形の活躍が伸びたのは嬉しいことです。
入出庫が落ち着いた後は撮影会のはずですが、あいにく私は帰りの列車の都合があり、撮影会開始前に離脱することに。車両基地の出口におられた車掌さんに礼を述べてから帰路に就きました。

撮影会の開始を待つ10020形と14720形。

10020形は平日朝の固定運用1往復以外ではやや捕まえにくい車両で、撮ったり乗ったりが難しく、ましてやその両方となると難しいものがありましたが、今回のイベントでは同じところを行ったり来たりする行程でしたので、「乗ると撮れない、撮ると乗れない」フラストレーションを見事に解消した好イベントでした。
その上方向板や車内放送などでのファンサービスも豊富で、存分に楽しむことができました。この場を借りて富山地方鉄道の皆様にお礼を申し上げます。

【旅行記】富山地鉄10020形さよならイベントレポート 午前編

 2019年9月29日、富山地方鉄道で長年活躍してきた10020形のラストランイベントに私は参加してきました。
乗る・撮るの両方を楽しめる充実したイベントでしたので、その時の模様をお伝えしたいと思います。

 本イベントは往復ハガキによる事前応募制(定員100名)で、9月17日の夜に富山地鉄公式サイトで告知が掲載されましたが、早くも20日には満員になったとの告知が掲載されていました。郵送に要する期間を考えると、おそらく18日か19日に投函した人が参加できたのでしょう。

 当日は朝9時までに電鉄富山駅集合とのことで、受付に並んで料金を払うと、写真のように参加証を兼ねた特別列車の時刻と、10020形登場時のパンフレット(複製)がもらえました。

イベント参加者に配布された10020形のパンフレット。

参加証兼イベント列車時刻表と、当日・翌日有効のフリーきっぷ。

 「10020形使用の臨時列車を走らせるので、乗るも降りるも撮るもご自由に」というスタンスのようです。撮影派の方々は早速沿線に散っていったようですが、私は乗車することにしました。
まずは入線時の姿を撮影です。さよならヘッドマークが取り付けられていたので、これからこれで行くのかな?とこの時は思っていたのですが、全然そんなことはなくファンサービスの嵐が待っているのでした。

電鉄富山駅に入線する10020形。

さよならヘッドマーク。

 臨時列車は予定通り9:22に発車しました。発車するとスピーカーからは鉄道唱歌チャイムが流れてびっくり。国鉄のものとは副旋律が異なる富山地鉄オリジナルメロディで、以前流していたと話には聞いていましたが実際に耳にできるとは思ってもいませんでした。
後ほど車内放送で案内があったところによれば、このチャイムは愛好家から貸し出しを受けたものだそうで、なかなか粋な計らいです。
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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 4 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part4

Part3から続きです。

●東京のミニ地下鉄よりもっとミニな、仁川地下鉄2号線
 佳亭からは仁川地下鉄2号線と空港鉄道を乗り継いでソウル市内へ戻ります。
 仁川地下鉄2号線はミニ地下鉄で、東京の銀座線より更に一回り小さいサイズの車両が2両で走る自動運転の路線です。
 東京だとこの手の中量輸送路線はゆりかもめや千葉都市モノレールに代表されるようにゴムタイヤ走行が多いですが、ソウルだとこの路線に限らず鉄輪式が多いのは面白いところです。
 駅の改札口まわりやホーム幅員は普通の地下鉄とさほど変わらない印象ですが、ホーム有効長は小型車両4両分で短いです。

 電車はおそらく5分前後の間隔で来るにもかかわらず、立ち客が各車両10人以上いて意外に混雑しており、利用者は定着しているようです。電車は自動運転ですが、係員が乗車しています。私のような利用者とともに一応前方を監視していますが、露骨にヒマそうにしているのは外国ならではのユルさ(日本のキッチリさは世界的には異端かつやや行き過ぎと思います)です。

 空港鉄道と接続する黔岩(コマム)で下車し、地上区間を走行する写真を撮影します。フルハイトタイプのホームドアが完備されているのでガラス越しになってしまいますが、撮影できました。

黔岩駅に進入する仁川地下鉄2号線の電車。


 しかし、どの電車もテールライトを点灯しながら進入してくるのは不思議です。トンネル内ですれ違った電車はヘッドライトを点灯していたので、地上では標識灯代わりにテールライトを点灯しているのでしょうか?
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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 3 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part3

Part2から続きです。

●バイモーダルトラムに乗車
 佳亭駅から乗車したのは私のほか僅かに2人で、周囲の開発が進んでいないにせよちょっと寂しいところです。運賃は他の路線バスと同じく前扉で運転士の監視のもと支払う方式になっており、欧米のLRTのような信用乗車方式ではありません。
 乗車すると、走り出してもエンジン音は一定なのに対しモーター音が徐々に高まっていく走行音で、パラレル式ハイブリッドならではです。
 佳亭駅を出て最初の停留所付近からは青羅国際都市として既に開発が進んでいるエリアに入っていき、高層マンションが林立して乗客もぼちぼち乗り込んでくるようになります。それでも座席は半分も埋まらず、昼間とは言えバイモーダルトラムはかなり輸送力を持て余しています。
 もっとも、しばらく走るとまた空き地や工事現場が目立つようになり、まだまだ開発途上の街の様相でしたから、この気合の入ったシステムは先行投資のようなものなのでしょう。

ビジネスセンター停留所を青羅国際都市駅へ向け発車してゆくバイモーダルトラム


 折角なので乗車のほかにバスレーンを走っている写真も撮りたいと思い、終点青羅国際都市駅の2つ手前のビジネスセンター(비지니스센터)停留所で下車しました。
 佳亭駅からここまで、中央走行式のバスレーンが完全に確保されており、またグーグルマップの航空写真を見る限り青羅国際都市駅までも中央バスレーンが続いています。
 7700系統とは異なり、停留所におけるバス同士の追い越しレーンは確保されておらず、急行運転を行うつもりはないようです。

屋根・ベンチ・接近表示が完備されたGRTの停留所。複数台停車可能だがバス同士の追い越しは考慮していない構造。


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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 2 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part2

Part1から続きです。

●GRTの停留所に到着
 佳亭駅からはいよいよGRT(Guided Rapid Transit)なる珍しい名称の乗り物に乗ります。事前に調べたところによれば、連接バスと一般的なバスの2種が運行されているそうで、連接バスは「バイモーダルトラム」と呼ばれる自動運転対応車が走っているようなので、できれば連接バスを撮りたい・乗りたいところです。
 しかしスマホアプリでバスロケーションシステムを見ると、この時バイモーダルトラムは702系統に1台運用されているのみのようでした(ソウルのバスロケは走行中の車番もわかるので、お目当ての車両の車番を知っていればこういうことがその場でわかります)。
 バス停掲示の時刻表には「赤字:バイモーダルトラムで運行」の旨の記載がありますが、それには従っていないようです。

佳亭駅バス停のGRT時刻表。赤文字はバイモーダルトラムとの備考があるが……


 仕方ないので一般バス車両によるGRTを撮りながら、連接バスの到着を待ちます。

 一般バス車両の方も、バイモーダルトラムほどのインパクトはないものの、専用塗装で他路線との差別化が図られており、行先表示にも「GRT」と表示されています。車体には「CNG」の表示があり、CNG燃料の低公害車ですが、この点はソウル周辺の路線バスでは珍しいものではありません。
 車種はエジソン・モータースのファイアーバードで、当路線のほかソウル市内などでも目にすることができるバスです。電気バス仕様もありますが、当路線ではCNG車が走っています。
 ちなみに日本でも北九州市交通局が電気バスとして同型車を運行していますが、車体は韓国製・走行機器は日本製となっていますので、韓国で走っているものとは外見が同じでも中身は異なります。

一般車両(エジソン・ファイアーバード)によるGRT。


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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 1 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part1

 2019年7月下旬、私はソウルを旅行してきました。その際、仁川市内のニュータウンで運行されているBRTを体験してきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。

 BRTが走っているのは、仁川市内で開発中のニュータウン「青羅国際都市」内と、そことソウル市内を結ぶ幹線道路で、青羅国際都市内を走る路線(701・702系統)は実態としてはBRTながら名前はGuided Rapid Transit、略してGRTと呼ばれています。ソウル市内と青羅国際都市を結ぶ路線(7700系統)はBRTと称されています。

●ソウルとニュータウンを結ぶ7700系統
 ソウル市内と青羅国際都市を結ぶ路線は、7700系統のほかにも1000系統など多数ありますが、7700系統はソウル市街地を出ると10km以上に及ぶ中央バスレーンを走行し(ソウル市街地内にも一部に歩道寄り車線のバスレーンがあり)ます。
 訪問時は、7700系統のソウル側始発である地下鉄9号線加陽駅からバスに乗車しました。乗客は私だけで、平日午前中の下り便にしても寂しいですが、禾谷駅からは多数の乗車があり座席の三分の一ほどが埋まりました。

7700系統の車両。佳亭駅にて。


 車両はトップドアのハイデッカー車で、高速道路を通らないにも関わらず座席数・快適性重視の車両です。車種は大宇FXⅡ116「クルージングアロー」で、他の路線・地域でも見られる一般的な高速バス車両です。
 塗装は他の路線とは異なる独自カラーとなっています。
 しかしもちろん他路線と同じくICカード(T-money)は使えますし、車内放送も他路線と同じように流れますし、ソウル首都圏共通運賃制度に組み込まれていますから、使い勝手の面は他路線と統一が図られています。

中央バスレーンを車内から(スマホで撮影)。

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【ご案内】コミックマーケット96(2019夏)同人誌頒布いたします

コミックマーケット96において海外路面電車の同人誌を頒布します。是非お買い求めください。
(8/29追記)メロンブックスでの通信販売を開始しました。コミケ会場でお求めになれなかった方、是非ご利用ください。なお、書店マージンがかかるため頒価はコミケ会場と異なっております。ご了承ください。

【新刊】メルボルン市電大全
世界最大級の路面電車ネットワークの一つであるメルボルン市電について、車両・歴史を詳説しました。おそらく和書では史上最も詳しい内容になったものと思います。
また、全線・全停留所を描いた正縮尺の路線図も掲載しています。メルボルン市電路線図は、少なくともネット上で確認できる範囲では「全線掲載」「全停留所名掲載」「正縮尺」の3条件を満たしたものは他に存在していないと思われます。

ただし停留所名については、公式サイトと現地標識とオンライン地図で表記が食い違っているような事例が散見されることから、目安程度にお考えください。
※そもそもメルボルンでは日本と異なり、停留所名は停留所を一意に特定するための存在として捉えられていないようです。停留所名の表記揺れのほか、同名異地点の停留所が大量に存在する(停留所名は電車通りと直交する通りの名前をそのまま採用している場合が多いことから、一つの通りが複数の電車通りと交わる場合には、異地点で同名になります)などしており、停留所を一意に特定するための手段として機能していません。

また、運行形態・運賃の概要や、メルボルン周辺の保存市電路線や市電博物館についても取り上げたほか、おまけでメルボルン近郊電車も簡単に紹介しています。
是非お買い求めください。
B5フルカラー、本文110ページです。

頒布日時・場所等は以下の通りです。

・日時:2019年8月12日(月)10:00〜16:00
・場所:コミックマーケット96会場 東京ビッグサイト西棟 「う」ブロック12b サークル「トラムのひびき」ブース
・頒価:一冊2000円。お支払いは日本円の現金のみです。極力お釣りのないようご協力をお願いいたします。

なお、売り子は私一人の予定ですので、トイレ・買い物等で一時的に販売を休止させて頂く場合があります。また時間帯によっては飲食しながら応対させて頂く可能性がありますのでご了承ください。

残部があれば書店等への委託販売も実施する予定です。

なお、売り切れとなっていました既刊『ウッヂの市電とインターアーバン』を少数増刷して再販いたします。前回コミケでの既刊『森の小さな路面電車 −ドイツ・ベルリン ヴォルタースドルフ電気軌道−』についても、若干数増刷し販売いたします。
お買い逃しされた方、この機会に是非お求めください。

目次です。

路線図

歴史

運賃・車両

車両

保存鉄道紹介

近郊電車概説

【旅行記】長崎電気軌道保存車さよなら運行訪問記 Part 4 / [Travel literature] Farewell parade and photo session of heritage trams in Nagasaki – Part 4

前の記事からの続きです。
Continued from previous post

●3月30日 Part2:長崎バス狭隘路線探訪
30 March Part 2 : Bus ride in routes with narrow street

さよならパレード撮影後は、前日に引き続き狭隘路線探訪に出かけます。
After finishing tram parade, I went bus ride on routes with narrow street.


車外からの写真が無いので車内からのスマホ写真のみになりますが(本数が多くないので、「乗ると撮れない、撮ると乗れない」状態です)、まずは新地ターミナルから国分町経由二本松団地行で出発です。国分町付近が狭隘路で、他都市の感覚では「スリリングな狭隘路線」ということになりましょうが、車両が小型(日野リエッセ)なので長崎基準だとそんなに……ということになります。こんなに狭いのに大したこと無いように感じてしまう長崎、本当に乗りバスのし甲斐があります。
I took minibus line to Nihonmatsu Danchi via Kokubuchō. Street near Kokubuchō is narrow.

この路線は途中の上戸町で降りて歩き、長崎バスでも有数の狭隘区間として知られる、戸町二丁目~戸町三丁目間(下大橋~戸町~ダイヤランド線が通ります)を撮影に向かいます。
I got off minibus at Kami-Tomachi stop, and I went by walking to extremely narrow section between Tomachi-Nichōme bus stop and Tomachi-Sanchōme bus stop for taking pictures.

到底バス路線には見えない住宅街の路地ですが、長崎市街へ向かうバスが家並みの間から顔を出します。
Nagasaki bus to downtown came to narrow street. This street doesn’t look like a bus route at all…

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【旅行記】長崎電気軌道保存車さよなら運行訪問記 Part 3 / [Travel literature] Farewell parade and photo session of heritage trams in Nagasaki – Part 3

前の記事からの続きです。
Continued from previous post

●3月30日 Part1:さよなら撮影会とさよならパレード
30 March Part 1 : Farewell photo session and farewell parade

30日午前中はいよいよさよなら撮影会です。申し込み受付開始当日の夜には締め切られてしまったさよなら撮影会ですが、幸い開始当日に申し込んでおいたため、参加することができました。
Farewell photo session was held in the morning of the day.

今回引退する3台並びです。
Three heritage trams line up.

最古参151号。古い電車ですが、ゆるくカーブを描いた前面、ノーシルノーヘッダーの側面、明るい塗装があいまって無骨さとともに軽快さも感じさせます。小田原市内線の唯一の生き残りで、また都電荒川線のご先祖様でもあり、非常に貴重な存在です。
151 is the oldest. This is the last survivor of Odawara tramway and valuable ancestor of Arakawa tramway in Tokyo.

151の前面
Front of 151.

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