【ご案内】コミックマーケット104(2024夏)同人誌頒布いたします

コミックマーケット104にて同人誌を頒布予定です。新刊も2種ありますので是非お求め下さい。

【新刊その1】『総説 東京BRT 第二版』 頒価(予定)一冊につき2000円
東京都の湾岸エリアを走るバス路線である「東京BRT」を紹介いたします。2023年夏のコミックマーケットでは『総説 東京BRT』(初版)を頒布しましたが、発行後に新路線の開通、車両増備と新たな車種の登場、新営業所の開設など大きな変化がありましたので、それらの変化を取り込んで改訂しました。

総説 東京BRT 第二版 表紙 東京BRTの歴史および、現況編として路線・ダイヤ・車両・車庫などを扱います。特に現況編は、路線・ダイヤ・車両・車庫など多くの部分を加筆修正しました。初版は88ページですが、第二版は114ページと更にボリュームアップしています。
「東京BRTで『歴史』?」と感じる方もおられると思いますが、東京BRTの直接の原型となる構想は10年以上前からあり、幾度も修正を加えながら開業に向かってきた経緯があります。構想から実現へ至るまでの計画の変化も逐一解説しています。また東京BRTの沿線、とくに晴海を中心にした公共交通発達史についても戦前から繙きます。近年の動きについても、初版脱稿時から2024年7月頃までの動きを歴史編に加えました。新路線(選手村ルート)開通や複数回のダイヤ改正もあり、大きな変化を解説しています。
東京BRTについては、「これは本当に”Bus Raipd Transit”なのか? 自称BRTでは?」という意見がついて回りますが、これについても最終章で議論を試みています。
2024年現在でも、東京BRTについて網羅的に紹介した唯一の書です。是非お求め下さい。B5版本文114ページ、オールカラーです。

 

【新刊その2】『香港ライトレール全図』 頒価(予定)一部につき500円

香港ライトレール全図
香港北西部のニュータウンで走るライトレール「輕鐵」の全線路線図です。沿線に観光地が少ないため、香港島の有名な二階建て路面電車と異なりあまり日本では知られていませんが、ニュータウン内に全長40km近い路線を張り巡らせ、高層マンションの間を縫って単線の併用軌道から高架線まで様々なシチュエーションを走る路線です。運行系統も多く、日本の路面電車・LRTでは考えられないほど複雑な配線となっている箇所があったり未成線があったりと、鉄道趣味の面では魅力的な路線の一つです。その魅力の一端をお伝えすべく、正縮尺の路線図を作成しました。
A2版四つ折り1枚 全面カラー印刷(片面印刷)です。

【既刊】
発行年が少々古いですが、下記の既刊も頒布いたします。こちらもぜひお求め下さい。
『森の小さな路面電車 ドイツ・ベルリン ヴォルタースドルフ電気軌道』(残部僅少)
『ウッヂの市電とインターアーバン』
・『ウッヂの市電とインターアーバン』は刊行からかなり時間が経ちましたので、ペーパー『ウッヂの市電とインターアーバン「その後」』も頒布いたします(2023年夏のコミケでも頒布したものと同一内容です)。刊行以来5年間の路線や車両の動きを簡単に解説しました。A4版1枚(両面印刷)です。インクジェット印刷ですので水濡れしないようご注意下さい。『ウッヂの市電とインターアーバン』をお買い上げ頂いた方(過去にお買い上げの方も含みます)には無料で頒布します。それ以外の方には100円で販売いたします。
※過去に発行した『メルボルン市電大全』は完売のため、頒布いたしません。

【頒布日時・場所等のご案内】
・日時:2024年8月12日(月・祝)10:30〜16:00
なお、当日はトイレ・買物などで一時的に離席する場合がありますのでご了承下さい。また時間帯によっては飲食しながら応対させて頂く場合があります。
・場所:コミックマーケット104会場 東京ビッグサイト東棟(東5ホール) 「ハ」ブロック43b サークル「トラムのひびき」ブース
コミックマーケット会場へ入るためにはチケットが必要です。チケットについてはコミックマーケット公式サイトにてご確認下さい。

もし残部(売れ残り)が出た場合は、メロンブックスにて委託販売を行う予定です。ただし、残部が出なかった場合、メロンブックスから委託を断られた場合などは、委託販売を行えませんので、予めご了承下さい。また委託販売が行える場合でも、メロンブックス側への手数料が必要なため、頒価は会場より高くなりますのでご了承下さい。

【ご案内】コミックマーケット102(2023夏)同人誌頒布いたします

かねてより執筆を進めておりました同人誌が完成しました! コミックマーケット102にて頒布予定です。

【新刊】『総説 東京BRT』
東京都の湾岸エリアを走るバス路線である「東京BRT」を紹介いたします。運行開始からまだ3年、さほど大規模な路線網がある訳でもないにもかかわらず、88ページのボリュームとなりました。

東京BRTの歴史および、現況編として路線・ダイヤ・車両・車庫などを扱うほか、今後の運行拡充予定なども解説します。
「東京BRTで『歴史』?」と感じる方もおられると思いますが、東京BRTの直接の原型となる構想は10年以上前からあり、幾度も修正を加えながら開業に向かってきた経緯があります。構想から実現へ至るまでの計画の変化も逐一解説しています。また東京BRTの沿線、とくに晴海を中心にした公共交通発達史についても戦前から繙きます(東京BRTとは直接は関係ない内容でもありますが、未成線構想が面白いので載せてしまいました)。
東京BRTについては、「これは本当に”Bus Raipd Transit”なのか? 自称BRTでは?」という意見がついて回りますが、これについても最終章で議論を試みています。
88ページに多数の図表・写真を配し、テキストを読みこんでもよし、ビジュアルに楽しんでもよし、になったものと自負しています。
2023年現在では、東京BRTについて網羅的に紹介した唯一の書です。是非お求め下さい。B5版本文88ページ、オールカラーです。

・日時:2023年8月13日(日)10:30〜16:00
・場所:コミックマーケット102会場 東京ビッグサイト東棟 「R」ブロック03b サークル「トラムのひびき」ブース
コミックマーケット会場へ入るためにはチケットが必要です。チケットについてはコミックマーケット公式サイトにてご確認下さい
弊ブースから通路を挟んだ向かい側は成人向けコンテンツが頒布されているエリアです。未成年の方やお子様連れの方はご注意下さい。
・頒価:一冊につき2000円(予定)。お支払い方法は日本円の現金のみです。
もし残部(売れ残り)が出た場合は、メロンブックスにて委託販売を行う予定です。ただし、残部が出なかった場合、メロンブックスから委託を断られた場合などは、委託販売を行えませんので、予めご了承下さい。また委託販売が行える場合でも、メロンブックス側への手数料が必要なため、頒価は会場より高くなりますのでご了承下さい。

既刊『メルボルン市電大全』『森の小さな路面電車 ドイツ・ベルリン ヴォルタースドルフ電気軌道』『ウッヂの市電とインターアーバン』についても、少数ですが残部がありますので頒布いたします。頒価は以下の通りです。
・『メルボルン市電大全』:一冊2000円(残部僅少)
・『森の小さな路面電車 ドイツ・ベルリン ヴォルタースドルフ電気軌道』:一冊1000円
・『ウッヂの市電とインターアーバン』:一冊1000円
あわせて、今回新たに作成したペーパー『ウッヂの市電とインターアーバン「その後」』も頒布いたします。『ウッヂの市電とインターアーバン』刊行から5年が経過していますので、5年間の路線や車両の動きを簡単に解説しました。A4版1枚(両面印刷)です。インクジェット印刷ですので水濡れしないようご注意下さい。『ウッヂの市電とインターアーバン』をお買い上げ頂いた方(過去にお買い上げの方も含みます)には無料で頒布します。それ以外の方には100円で販売いたします。

目次

歴史編では、東京BRTの構想が出る以前、どのような交通網整備の構想があったのかも解説します。

東京BRTの原型となった、中央区によるLRT計画についても掲載しています。

路線については、現況に至るまでの変遷を図解します。

もちろん車両紹介もあります。小世帯の割にはバラエティがあります。

将来編では、今後の運行拡充で計画されていることや、計画されていたけど実現できなさそうなことなど、現時点で明らかな情報をもとに考察します。

【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 4 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part4

Part3から続きです。

●東京のミニ地下鉄よりもっとミニな、仁川地下鉄2号線
 佳亭からは仁川地下鉄2号線と空港鉄道を乗り継いでソウル市内へ戻ります。
 仁川地下鉄2号線はミニ地下鉄で、東京の銀座線より更に一回り小さいサイズの車両が2両で走る自動運転の路線です。
 東京だとこの手の中量輸送路線はゆりかもめや千葉都市モノレールに代表されるようにゴムタイヤ走行が多いですが、ソウルだとこの路線に限らず鉄輪式が多いのは面白いところです。
 駅の改札口まわりやホーム幅員は普通の地下鉄とさほど変わらない印象ですが、ホーム有効長は小型車両4両分で短いです。

 電車はおそらく5分前後の間隔で来るにもかかわらず、立ち客が各車両10人以上いて意外に混雑しており、利用者は定着しているようです。電車は自動運転ですが、係員が乗車しています。私のような利用者とともに一応前方を監視していますが、露骨にヒマそうにしているのは外国ならではのユルさ(日本のキッチリさは世界的には異端かつやや行き過ぎと思います)です。

 空港鉄道と接続する黔岩(コマム)で下車し、地上区間を走行する写真を撮影します。フルハイトタイプのホームドアが完備されているのでガラス越しになってしまいますが、撮影できました。

黔岩駅に進入する仁川地下鉄2号線の電車。


 しかし、どの電車もテールライトを点灯しながら進入してくるのは不思議です。トンネル内ですれ違った電車はヘッドライトを点灯していたので、地上では標識灯代わりにテールライトを点灯しているのでしょうか?
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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 3 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part3

Part2から続きです。

●バイモーダルトラムに乗車
 佳亭駅から乗車したのは私のほか僅かに2人で、周囲の開発が進んでいないにせよちょっと寂しいところです。運賃は他の路線バスと同じく前扉で運転士の監視のもと支払う方式になっており、欧米のLRTのような信用乗車方式ではありません。
 乗車すると、走り出してもエンジン音は一定なのに対しモーター音が徐々に高まっていく走行音で、パラレル式ハイブリッドならではです。
 佳亭駅を出て最初の停留所付近からは青羅国際都市として既に開発が進んでいるエリアに入っていき、高層マンションが林立して乗客もぼちぼち乗り込んでくるようになります。それでも座席は半分も埋まらず、昼間とは言えバイモーダルトラムはかなり輸送力を持て余しています。
 もっとも、しばらく走るとまた空き地や工事現場が目立つようになり、まだまだ開発途上の街の様相でしたから、この気合の入ったシステムは先行投資のようなものなのでしょう。

ビジネスセンター停留所を青羅国際都市駅へ向け発車してゆくバイモーダルトラム


 折角なので乗車のほかにバスレーンを走っている写真も撮りたいと思い、終点青羅国際都市駅の2つ手前のビジネスセンター(비지니스센터)停留所で下車しました。
 佳亭駅からここまで、中央走行式のバスレーンが完全に確保されており、またグーグルマップの航空写真を見る限り青羅国際都市駅までも中央バスレーンが続いています。
 7700系統とは異なり、停留所におけるバス同士の追い越しレーンは確保されておらず、急行運転を行うつもりはないようです。

屋根・ベンチ・接近表示が完備されたGRTの停留所。複数台停車可能だがバス同士の追い越しは考慮していない構造。


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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 2 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part2

Part1から続きです。

●GRTの停留所に到着
 佳亭駅からはいよいよGRT(Guided Rapid Transit)なる珍しい名称の乗り物に乗ります。事前に調べたところによれば、連接バスと一般的なバスの2種が運行されているそうで、連接バスは「バイモーダルトラム」と呼ばれる自動運転対応車が走っているようなので、できれば連接バスを撮りたい・乗りたいところです。
 しかしスマホアプリでバスロケーションシステムを見ると、この時バイモーダルトラムは702系統に1台運用されているのみのようでした(ソウルのバスロケは走行中の車番もわかるので、お目当ての車両の車番を知っていればこういうことがその場でわかります)。
 バス停掲示の時刻表には「赤字:バイモーダルトラムで運行」の旨の記載がありますが、それには従っていないようです。

佳亭駅バス停のGRT時刻表。赤文字はバイモーダルトラムとの備考があるが……


 仕方ないので一般バス車両によるGRTを撮りながら、連接バスの到着を待ちます。

 一般バス車両の方も、バイモーダルトラムほどのインパクトはないものの、専用塗装で他路線との差別化が図られており、行先表示にも「GRT」と表示されています。車体には「CNG」の表示があり、CNG燃料の低公害車ですが、この点はソウル周辺の路線バスでは珍しいものではありません。
 車種はエジソン・モータースのファイアーバードで、当路線のほかソウル市内などでも目にすることができるバスです。電気バス仕様もありますが、当路線ではCNG車が走っています。
 ちなみに日本でも北九州市交通局が電気バスとして同型車を運行していますが、車体は韓国製・走行機器は日本製となっていますので、韓国で走っているものとは外見が同じでも中身は異なります。

一般車両(エジソン・ファイアーバード)によるGRT。


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【旅行記】ソウル近郊BRT試乗記 Part 1 / [Travel literature] Visit in BRT near Seoul Part1

 2019年7月下旬、私はソウルを旅行してきました。その際、仁川市内のニュータウンで運行されているBRTを体験してきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。

 BRTが走っているのは、仁川市内で開発中のニュータウン「青羅国際都市」内と、そことソウル市内を結ぶ幹線道路で、青羅国際都市内を走る路線(701・702系統)は実態としてはBRTながら名前はGuided Rapid Transit、略してGRTと呼ばれています。ソウル市内と青羅国際都市を結ぶ路線(7700系統)はBRTと称されています。

●ソウルとニュータウンを結ぶ7700系統
 ソウル市内と青羅国際都市を結ぶ路線は、7700系統のほかにも1000系統など多数ありますが、7700系統はソウル市街地を出ると10km以上に及ぶ中央バスレーンを走行し(ソウル市街地内にも一部に歩道寄り車線のバスレーンがあり)ます。
 訪問時は、7700系統のソウル側始発である地下鉄9号線加陽駅からバスに乗車しました。乗客は私だけで、平日午前中の下り便にしても寂しいですが、禾谷駅からは多数の乗車があり座席の三分の一ほどが埋まりました。

7700系統の車両。佳亭駅にて。


 車両はトップドアのハイデッカー車で、高速道路を通らないにも関わらず座席数・快適性重視の車両です。車種は大宇FXⅡ116「クルージングアロー」で、他の路線・地域でも見られる一般的な高速バス車両です。
 塗装は他の路線とは異なる独自カラーとなっています。
 しかしもちろん他路線と同じくICカード(T-money)は使えますし、車内放送も他路線と同じように流れますし、ソウル首都圏共通運賃制度に組み込まれていますから、使い勝手の面は他路線と統一が図られています。

中央バスレーンを車内から(スマホで撮影)。

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