【旅行】大連と長春へ路面電車に乗りに/ Trip to Dalian and Changchun [Part 3]

長春を約10分遅れて発車した列車は、大連駅に20分ほど遅れて7:50ごろに到着。3段寝台とはいえ日本や欧州のそれより高さに余裕があり、日本の寝台列車のように、発車時の「ガッシャーン」もなく、それなりによく眠れた旅でした。

20121222_082026_中国国鉄(大連駅)_01_.jpg
終着大連駅に到着したK7306次/ K7306 sleeper train at Dalian terminal.


この日は一日、市電の撮影と録音の予定です。
まずはいったん宿に戻って朝食、それから客室からの景色をカメラに納めておきます。大連駅と市電を同時に撮れる撮影ポイントが自室とは、運のいいことです。

20121222_101720_大連公交客運集団(大連火車駅)_edit.jpg
「ラマダホテル大連」10階からの眺め/ View from the room of “Ramada Hotel Dalian”.

その後は市電201路に乗って、途中下車しながら市街を東進。
まずは世紀街電停のそばで正面から。背後は歴史的建築物の一つ、旧満鉄本社なのですが、もろに逆光で、電車と絡めて撮るなら曇りの日か夜に来ないと駄目そうです。

20121222_115245_大連公交客運集団(世紀街)_03_.jpg
市バスのハイブリッド車(市内線バスの半分くらいがハイブリッド車でした)とDL6WAのすれ違い。奥にはDL3000型も/ DL6WA runs in downtown.
20121222_121312_大連公交客運集団(世紀街)_01_.jpg
世紀街電停で形式写真風に/ DL3000 tram.

つづいて、市街の東端に近い春海街付近で。このあたりまで来ると、車も人も少なくてのんびりした雰囲気になります。とはいえ、ここからさらに東の方でも、造成工事をあちこちでやっているので、「のんびりした雰囲気の市街の東端」でなくなる日は近そうです。

20121222_125622_大連公交客運集団(春海街)_トリミング.jpg
終点を目前に、坂を下ってくるDL3000型/ DL3000 runs in eastan edge of downtown.

ここからは電停一つ分だけ歩いて、華楽広場から折り返し電車に乗り、録音しながら西の終点興工街まで行きます。
興工街からはもう一つの市電である202路に乗ってみます。ほぼLRTになっているという202路ですが、興工街から一つ目の錦輝商城までは路上を走ります。沿道にはショッピングセンターや家電量販店が林立し、歩道には人の波。このへんが大連の繁華街の一つのようです。
その先は専用軌道になり、車窓には高層マンションが林立する風景が広がります。

20121222_154339_大連公交客運集団(化物所)_03_.jpg
高層マンションの林立する202路の沿線。戦前に開業した区間ですが、線路は徹底的に近代化されています/ DL6WA runs as line 202.

途中までは戦前からあった路面電車路線を改修したものだそうですが、おもな交差点は立体交差で越え、電停もすべて屋根付きで、車両がすべて超低床車であることもあって、伝統的な路面電車の面影は全くなく、LRTそのものになっています。
30分ほど乗ると、お客さんが全員降りていきますので、終点のようです。202路の終点は「小平島前」という電停のはずですが、電停の標識には「七賢嶺」とあり、2停留所手前です。本線上には折り返し待ちの電車が止まっており、なぜか終点までの2駅間は営業運転を行っていないようです。公式サイトにも電停にもそういった案内は出ておらず、どういう事情なのか謎ですが、とにかくここから先はバスに乗るしかないようです。
ここからは録音しながら興工街に戻ることにして、電車に乗ったものの、202路の超低床車(DL6WA)には車内にテレビがついており、対して走行音は非常に静かなため、テレビを録音しているんだか電車を録音しているんだかわからない状態です。最初の一駅であきらめて降りて、また七賢嶺に戻りやり直し、やっぱりダメでまた戻り……というのを何回か繰り返して、結局あきらめました。
2時間近く時間を浪費しましたが、電車の録音というのはもともと時間をむやみに消費する趣味ですし、ましてや勝手のわからない外国でこういうことがあるのはやむを得ません。大連駅前に戻ってきたら、もう暗くなってしまいました。
ですが、まだトロリーバスに乗っていないので終点まで往復。行きは連接車、帰りは単車でしたが、単車はワンマンなのに対し連接車は後扉に車掌さんがいて、まだまだ人件費の安い国なんだなと感じさせます。が、単車はワンマンなあたり、人件費上昇のさなかにあることもまた感じさせます。そういえば前日長春で見かけたバスも「ワンマンカー。おつりは出ません(超意訳)」みたいな表示を運賃箱に貼り付けていて、日本のように「バスといえばワンマンが当然」という感じではなさそうでしたし。
最後は、201路の世紀街電停そばで旧満鉄本社をバックに走る電車を撮影。歴史的近代建築が多い大連ですが、市電沿線にあるものは意外と少なく、この組み合わせは是非撮っておきたかったのです。

20121222_212854_大連公交客運集団(世紀街)_04_明るさ調整.jpg
旧満鉄本社前を走るDL3000型/ DL3000 runs at front of former HQ of South Manchurian Railway.
20121222_213502_大連公交客運集団(世紀街)_03_明るさ調整.jpg
市バスも満鉄本社前を通ります。ポンコツ車が闊歩する郊外線(大連北駅に行くとき乗ったバスとか……)と違い、市内線は新車が多数/ A city bus with diesel-electric hybrid system.

一日撮り歩き・録り歩きをすると流石にもう限界。宿に戻ったらすぐ眠りました。

つづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です