【旅行】大連と長春へ路面電車に乗りに/ Trip to Dalian and Changchun [Part 4]

 4日目は13:50発の便で帰国ですが、その前に市電でもう一往復、録音をしておこうと思います。サイトに載せるのは片道一回分でいいのですが、一回だけ録音して、その一回が失敗していましたということがあると、地理的に録り直しが厳しいだけに、ショックが大きいですので。
 8時ごろに始発の興工街に向かうと、早速お目当てのDL3000型がやってきました。が、昨日の夜と同じく、無情にも通過していってしまいました。続いて超低床車DL6WAがやってきて停まります。混雑する興工街からのお客さんは、収容力の大きいDL6WAに乗ってほしいようで、どうやら混雑時間帯は結構頻繁にこういう運用をやっているようです。
 しょうがないのでDL6WAに乗って、反対側の終点華楽広場に行き、そこから一往復の録音です。華楽広場からまでは普通に録音成功し、さらに興工街からも、昼間の閑散時間帯に入ったためかこんどは普通に乗車できました。

20121223_114511_大連公交客運集団(大連火車駅)_01_トリミング.jpg
帰国直前に撮った、トロリーバスのWGD61U型。連接車の写真はサイトに載せてあります。/ Trolleybus type WGD61U at Dalian station.

 


 大連駅前に戻るともう10時半。サイトへの掲載用にトロリーバスの写真を撮影し、大急ぎで宿に戻って荷物をまとめ、ホテルの出している11時発の送迎車で空港へ向かいました。
 
 結局最終日の出発ぎりぎりまで電車に乗りまくるだけの旅行でした。この旅行記を書いていて自分が呆れた行程です。
 
  ですがその話だけでもなんなので、電車以外のことで気づいた点もちらりとメモしておきます。
  
○工事現場だらけ
 街中はとにかく工事現場だらけだし、2日目に乗った哈大高鉄に代表されるように、新しいインフラが次々できています。まさに高度成長期真っ只中ですね。
 
○公共交通に関する情報提供は、日本より進んでいる面も
 中国主要都市のバス路線を検索できるサイトがあります。今回の旅行の下調べでは相当助けられました。日本だと、都市ごとにバラバラどころか、同じ町の中でも会社ごとにバラバラに情報提供がなされていて、日本人ですら情報にたどり着くのに一苦労の場合も少なくありません。ましてや外国人旅行者には理解不能でしょう。
 またバス停では、長春も大連も、その路線が通る全バス停の一覧が掲出されていました。これまた一見の客には非常にありがたいものです。

20121221_132228_長春のバス(長春西駅)_001.jpg

 ただ、ネットでも現地バス停でも、運行間隔の表示がないのが困りものですが……。
 
○でもいい加減な面も
 長春では、高速鉄道の駅から市内へ向かうバスが、事前の調べと違っていたりしていました。んで何とか乗ったら、途中で乗り換えになっていたり。
 あれば便利なものをほどほどの精度でさっさと作るか、信頼性は高いけどなかなか変化できないままでいるか、どっちがいいかは判断に困るところです。
 
 
○すさまじい格差
 といっても、所得格差の話ではありません。
 公共交通の車両の整備状態の差がすさまじいです。大連北駅へ行くバスは、車内のあちこちが破損したまま運行されていて、日本人の目にはびっくりするようなものでしたが、一方で市電や「市内線」バスの車両については、日本とそれほど変わらない整備状況でした。長春のバスでも同様の差を目にしました。
 特に大連の市内線バスは、見たところ半分ほどがハイブリッド車だったほか、1回だけながら電気バスまで見かけました。郊外線バスのポンコツぶりは、同じ都市とは思えません。
 その原因を社会の構造に求められるほど、中国についての知識を有していませんが、所得ばかりでなくこんなところの格差もすごいですよ、ということで。
 
○反日デモで危険?
 とりあえず、日本人であることを理由に、不愉快または危険な目にあうことはありませんでした。まあ一人でいると外国人に見えない(中国語で話しかけられる)ようでして。
 飲食店では、中国語で注文できないので外国人だとバレるわけですが、身振り手振りで親切に応対してくれました。駅の窓口でも、無愛想ながら(前に並んでいた中国人乗客たちにも無愛想だったので、全員に等しく無愛想と思われます)筆談とジェスチャーで、頼んだことはきっちりやってくれました。
 街中で妙なスローガンを目にすることもなく、一時期の報道で目にしたような雰囲気は感じられませんでした。
 政府対政府の動きについては、いろいろな意見があるでしょうが、このブログの趣旨からは外れますので、触れません。
 
○反日デモよりはるかに危険そうなものといえば
 1に交通事故、2に開きっ放しのマンホールでしょうか。
 現地在住の方のブログなどでも散々書かれていますが、交通マナーはすごいですね。歩行者として困るのは、右左折時に横断歩行者優先というマナーがないこと。信号が青でも、車の波をうまいこと縫って渡る必要があります。まあ3日で慣れましたが。
 マンホールは時々盗まれるそうで、日本と同じ気分でぼんやり歩くと落っこちそうです。中国という国の中に、マンホールを売っ払ってまで金を得る必要がある人がいなくなるまで、気をつけるしかなさそうです。
 日本に帰ってきたときはホッとしました。なんと安心して歩けることでしょう。ほんと日本ってイイ国です。

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