土佐電気鉄道


はりまや橋の
平面交差

The tram-tram crossing
at Harimayabashi stop.

 土佐電鉄に乗ると、大都市圏のJRや大手私鉄などの整然とした電車を見慣れた目には愉快な光景が次々に展開します。
 バス用(建物用?という説も)クーラーを強引に電車に載せてしまった200形冷房改造車にはびっくりさせられますし、「ごめん」と大書された前サボは知って いても内心笑ってしまいます。200形・600形は1両ごとにどこかが違っているといっても過言ではない状態で、興味は尽きません。
 

単線区間における
タブレット交換(朝倉)

Tablet exchange
at Asakura stop.

 施設面は更に強烈で、いつでも自動車が線路上駐車している伊野電停(その場所は線路のどんずまりで電車が来ないので、問題ないのです)や、存在そのものがあ やふやだった桟橋通五丁目電停(ほとんど乗降客がいないので、問題なかったのです。今は立派な電停になりましたが)などは、これまでの常識を突き崩してくれま す。
 一方で芝生軌道の導入や、高知駅前電停の駅前広場乗り入れなど先進的な面もあり、感心したり驚いたり笑ったりできる多様さが魅力的です。
 ちなみに土佐電鉄の路線延長は約25kmで、軌道法準拠の路面電車としては日本最長の路線延長を誇っています。路面電車日本一の規模といわれる広島電鉄は、 宮島線が鉄道事業法準拠である(実態もかつては郊外電車に近いものでしたし)のに対し、こちらは郊外まで全線が軌道法準拠であるために、このような現象が生じ ています。

Tosa Electric Railway has 25km tram network. Tram of Tosa Electric Railway has two face - Urban transport in Kochi city, and interurban tram to Nangoku city(western suburb of Kochi) and Ino town(eastern suburb of Kochi).
The rolling stocks for regular service are mostly old(made in 1950s - 1960s) high floor cars. Details of old cars have difference(ex. number of side windows, type of air conditioning machine, size of front windows) by repair work and small modernization. Some old cars are rebuilt the body. Also, rebuilt cars has difference of painting, destination indicator, and more. Deferences of rolling stocks are very interesting for tram enthusiast.
On the other hand, this tram has many interesting scenes. In はりまや橋(Harimaya-bashi, at central business diatrict of Kochi), there is the tram-tram crossing. it's one of two tram-tram crossings in Japan. In the western suburb of Kochi, tram runs narrow road with single track. In the single track section, we can see the tablet exchange.





桟橋車庫を
出庫する200型

Type200 depertures
from Sambashi depot.

走行音【走行音】200 型 桟橋通五丁目→高知駅

Type200 Sambashi-dori-gochome -> Kochi station
Type200 is oldest type for regular service of Tosa Electric Railway. Made in 1950s.

May. 2007
 桟橋線全線の録音を200形で行いました。高知駅から乗ると、終点一つ前の桟橋車庫前ではボタンを押さなくても停車して「降りないんですか?」などと訊ねら れ、逆に桟橋通五丁目から乗ろうとするとどこが電停なのか判然としない(2008年の改良工事で解消されましたが)という、全線完乗にはある意味難易度の高 かった路線です。地元の人がごくたまに桟橋通五丁目から乗車してきていましたので、それにならって何とか全区間収録することができました。
 録音を行った車両は駆動装置のギアの具合が良いのか、とても静かな吊掛音ですが、対照的にブレーキのエア音はなかなか盛大です。運転士氏のアナウンスは丁寧 で、なおかつベテランらしい味わいのあるもので、個人的には印象深い録音の一つです。




桟橋車庫を
出入庫する600型

Type600s deperture from and

arrive at Sambashi depot.

走行音【走行音】600 型 朝倉→桟橋車庫前

Type600, Asakura -> Sambashi-shako-mae(Sambashi depot)
Type600 is most majority fleet of Tosa Electric Railway. Asakura <-> Sambashi-shako-mae line is operated before and after peak hours. At Harimaya-bashi stop, the tram swiches back.

May. 2010
 土佐電鉄の主力車両、600形の録音です。こちらはモーター音は比較的賑やかな個体で、モーター音を楽しみたい方にはこちらがお勧めです。
 朝倉~桟橋車庫前系統は、主にラッシュ前後に運行される出入庫系統です。はりまや橋交差点の配線上、この系統は必ずスイッチバックが必要で、この録音でも しっかり収録されています。
運行中も停車中も何かしら音がしていることが多い路面電車にあって、スイッチバックのための停車中は、運転席を移る運転士の足音だけが響く静かな時間となって おり、異色の音風景が展開しています。

本頁トップ画像:伊野電停に到着した700型

Image on top : Type700 arrives at Ino terminal.