オランダ・アムステルダムは、美術館とコンサートホールの街、あるいは運河の街として有名ですが、同時に路面電車が大活躍する街でもあります。
中心部は昔ながらの狭い道が多く、「狭いので電車を通せない」でなく「狭いので電車と人しか通さない」としており、また広い道でもあえて車線を削減して歩道の拡大に充てているところもあり、市電が非常に大きな役割を果たしています。圧巻は中央駅前のターミナルで、8つのホームから次から次へと電車が発車するさまは、アムステルダムにおける市電の役割の大きさを象徴しています。
また質的な面でも、超低床車コンビーノの大量投入、全国共通ICカード乗車券「OVチップカールト」の導入など、ハード面のレベルも高いです。政策的な面では、各鉄道駅前の電停は駅を出てすぐの場所に配置されていることが多く、繁華街は自動車を締め出してトランジットモールになっているところもあり、また市内公共交通すべてを網羅した路線図が容易に入手可能であるなど、政策的な先進性も随所に感じることができます。いまだ自動車万能の幻想から抜けられない某国との大きな差を感じるところでもあります。
Amsterdam has 80km tram network. In this city, tram is very important transport. Especially, tram is most majour public transport in inner city, due to roads in inner city is narrow.
Also, tram is nice quality tranport. Many low-floor trams and "OV-chipkaart" smart card system(OV-chipkaart is valid in all public transport in Netherlands!) is introduced. Passenger can get the valious detailed or simplified map, timetable and information reaflet in ticket offices or website.
中央駅前で発車を待つ
4系統のコンビーノ
Combino on line 4.
Taken at Centraal station.
【走行音】コンビーノ 4系統 Station RAI/Drentepark(ライ駅/ドレンテパーク)→Centraal station(中央駅)
Combino, Line4 Station RAI(Drentepark) -> Centraal station
Line4 is shortest line in Amsterdam as of 2012. This line run through downtown from south(Station RAI) to north(Centraal station).
Sep. 2009
欧州各地と広島電鉄に勢力を伸ばした「コンビーノ」ですが、ここアムステルダムでも初の全低床車として一大勢力になっています。
収録した4系統は、アムステルダムの市電では最も短い路線(2012年現在)で、市街南端のRAI駅から、中心部のダム広場などを通って市街北端の中央駅まで至る路線です。なお起点は、方向幕や一部の路線図では「Station RAI」と表示されていますが、実際は駅から数十メートル離れたDrenteparkで折返しを行っています。
収録は2009年9月で、下の2009年5月の録音では英語放送がなかったのに対し、こちらは観光客の利用が多い電停(ダム広場など)で英語放送が入っているほか、OVチップカールトの利用者に対して「タッチをお忘れなく」と呼びかける放送も追加されています。
コンセルトヘボウ(コンサート
ホール)前を走るG11型。
G11 runs at front of
Concertgebouw. Taken at
Museumplein.
【走行音】G11型 5系統 Binnenhof(ビネンホフ)→Centraal station(中央駅)
Type G11, Line5 Binnenhof -> Centraal station
Line5 originate Amstelveen, satellite town of Amsterdam, and terminate Amsterdam central station. This is most busiest line in Amsterdam tram. Southern part of track is shared with Metro. There is tracks in ground level along the road, and station facility is very simple(Only platform and small roof). It's like the German "Stadtbahn".
May. 2009
アムステルダムの市電でもっとも利用者の多い系統、5系統の録音です。
収録時、5系統ではコンビーノとともに、部分低床車のG11型が運用されていました。IGBT素子を用いた静かなVVVF車が多い欧州の路面電車にあって、G11型は変調音が発車の度に何度も聞こえる賑やかなサウンドが特徴です。
収録は2009年5月で、車内放送はチャイムの後に停留所名を告げるだけのシンプルなものです。5系統はアムステルダムの市電の中でももっとも利用者が多い系統で、南部の衛星都市アムステルフェーン中心部から、アムステルダム中心部のショッピングストリートの1つ、ライツェ通りを走り、コンセルトヘボウ、ゴッホ美術館、ダム広場といった観光名所を経由して、アムステルダム中央駅まで結ぶ路線です。起点のBinnenhof付近からStation Zuid(南駅)付近までは、メトロと線路を共用しています。といっても地下線に乗り入れるわけではなく、道路中央の専用軌道を走るもので、路面電車と郊外電車の中間的形態になっています。駅はかつての広電宮島線のごとく高床車・低床車両方に対応する形態です。またメトロは第三軌条集電ですが、共用部は架空線集電となっており、メトロ電車は分界点で集電方式の切り替えを行うのもユニークです。
なおこの録音では、携帯電話の電波に起因すると思われるノイズが入ってしまっています。ご了承下さい。