台湾第二の都市高雄では、21世紀に入ってから急速に公共交通機関の整備を進めています。
中心部で十字に交わる2本の地下鉄は、近年の開業ながら既に総延長40kmを超えており、次なる環状方向の路線として台湾初のLRTが整備されています。
高雄市内では地下鉄(MRT)・LRTの他にBRTの整備計画もあり、また電気バスの導入やバスロケーションシステムの整備など、質・量両面で公共交通整備に力が入れられています。
高雄も台湾の他都市の例に漏れずバイク社会の色合いが濃く、人口280万の大都会の割に地下鉄がわずか3両編成だったり、市内バスも多くて毎時3~4本の運転だったりする一方、道路はバイクだらけ(人口約280万に対しバイク登録台数
約200万台!)で排気ガスや路上駐輪があふれている状態ですが、この現状を公共交通中心の社会に近づけていこうという意思が感じられるのは頼もしいところです。
Koshung is Taiwan's second largest city.
City population is 2.8 million. In spite of large population, Kaohsiung's public transport is not so rich due to too many motorbikes with air polution and parking problem.
Operation interval of most bus lines is 20 minuts or longer. Train length of MRT is only 3 cars.
But upgrading of public transport is in progress. MRT, LRT and BRT construction plan is proceeding. Electric bus and Taiwan's first catenaryless LRT was inagurated.
芝生軌道を走る
Urbos3(凱旋中華)
Urbos3 runs on grassed track.
Taken at Kaisyuan Jonghua.
【走行音】CAF Urbos3 凱旋中華→籬仔内
CAF Urbos 3, Cianjhen Jhonghua -> Lizihnei
Circular line is Taiwan's first tramway. The line will be 22.1km long, but 2.2km of first section was opened in October 2015.
CAF Urbos 3 with supercapacitor is operated in this fully catenary-free line.
May 2016
2015年10月に台湾史上初の路面電車として開業を果たした、環状軽軌の録音です。
全長22.1kmの環状線になる計画のもと建設が進められていますが、まずは凱旋中華~籬仔内間の2.2kmが最初に開業しました。この録音ではその2.2kmの区間で収録しましたが、なにしろ区間が短いので僅かな時間です。
車両はスペイン・CAF社製「Urbos 3」で、ブダペスト(ハンガリー)、エディンバラ(イギリス)、シンシナティ(アメリカ)など欧米各国で実績がありますが、アジアでは初めての導入例です。高雄での特色はメーカーオプションの蓄電池システムを導入していることですが、蓄電池システムからの動作音がするといったこともなく、走行音は通常の架線集電式の電車と同じです。
ちなみに一部では、高雄が世界初の全線架線レス路面電車といった紹介もなされていますが、先行事例に南京(蓄電池式)、ドバイ(地表集電式)等があります。地表集電式を架線レスの範疇に入れるかどうかは悩ましいですが、いずれにせよ全線架線レスとしては世界で二番目か三番目ということになります。
また台湾には路面電車がこれまで存在していなかったためか、接触事故にはかなり神経を使っている模様で、訪問時は各交差点に警備員が配置されていたほか、交差点通過時にはフートゴングを鳴らしっぱなしにしており、この点は台湾ならではの音風景と言えましょう。
中山大学構内を走る
BYD K9
BYD K9 runs in National
Sun Yat-sen University.
【走行音】南台湾客運 BYD K9 台鐵新左營站-(西城快線)→中山大学
South Taiwan bus, BYD K9, Taiwan Railways New Zuoying Station -West Express line-> National Sun Yat-sen University
Kaohsiung city operates electlic bues in some lines since 2014. On west express line, Chinese-build BYD K9 electric bus is operated since 2016.
May 2016
高雄では、2014年から電気バスが一般路線バスとして運行を開始しています。2016年から電気バスが運行されるようになった、西城快線の電気バスを収録しました。
収録時、西城快線では中国BYD製の電気バスK9が運行されていました。BYD K9は高雄や中国各都市の他、京都、ロンドンなどでも導入されています。
走行音は当然ながら一般的なバスとは全く異なり、トロリーバスのようなムォーンというモーター音が特徴的です。車内放送は、他の交通機関と同じく法令の定めによって多言語化されていますが、観光に特化した路線でもなくとも多言語で案内してくれるというのは旅行者にとって有難いものです。